【朝起きない・登園しぶり】幼稚園に行きたがらない子をスムーズに送り出す方法
「朝になると布団から全然出てこない」「幼稚園の制服を見せた途端に泣き出す」「保育園の玄関で毎回バトル…」
3〜6歳ごろの“登園しぶり”は多くの家庭で起こる現象です。特に年少・年中のタイミングや、長期休み明けなどは顕著になります。
親としては「なんで行きたくないの?」「昨日まで楽しそうにしてたのに…」と戸惑いますが、子どもには子どもなりの理由があります。
この記事では「登園しぶりのよくある原因」と「朝の支度がスムーズになる声かけ・仕組みづくり」を、児童支援の専門視点からわかりやすく解説します。
なぜ子どもは登園を嫌がるのか?主な理由5つ
① “眠い”から抵抗しているだけ
3〜6歳の子どもはまだ体内時計が未発達。夜更かしや興奮状態のまま寝た日ほど翌朝は機嫌が悪くなります。意外と「精神的な問題」ではなく「ただの寝不足」ということも多いです。
②「親と離れるのが不安」
特に年少〜年中の子は、“幼稚園が嫌い”というより「お母さんと離れるのが不安」なだけ。帰ってくるころにはケロッとしている子が多いのはそのためです。
③「園で嫌なことがあった」
お友達とのトラブル・先生に注意された・給食が苦手・トイレに行きにくい…など、大人から見れば些細でも子どもにとっては大きなストレスの場合があります。
④「気分が乗らない日もある」
大人でも「今日はなんとなく仕事行きたくないなぁ…」という日ってありますよね。子どもも同じ。毎日100点満点のやる気があるわけではありません。
⑤ 親の焦りが伝染している
「早く着替えて!」「また泣くの?」「なんでそんなに嫌がるの?」と焦りながら言えば言うほど、“登園=怒られるイベント”になります。親が穏やかなほど子どもも落ち着きます。
朝の支度をスムーズにする声かけ例
✖「早く起きなさい!」
◎「今日は〇〇先生に何て挨拶する?『おはようございまーす!』の練習してみよっか」
→ 起こすより“会う人を思い出させる”ほうがスイッチが入りやすい
✖「泣いたって行くんだから!」
◎「泣きながらでも行ってOKだよ。泣くのはダメじゃないよ」
→ 「泣く=行けない」ではなく「泣きながらでも行ける」と伝える
✖「行きたくないならずっと家にいるの?」
◎「行きたくない日もあるよね。でも行ったら楽しいこともあるかもよ。帰ったら〇〇しようね」
→ 圧をかけず“行った後のご褒美”を自然に提示する
仕組み化するともっと楽になる!
・朝の支度を「タイムレース遊び化」して「今日は何分で着替えられるかな?」
・制服を自分のぬいぐるみに着せて“一緒に行くスタイル”にする
・「行きたくない」と言ったとき専用の“抱っこスポット”や“甘えタイム”をあえて用意する
・登園前の「3分だけ抱きしめタイム」をルール化する
✅ 子どもは「禁止」より「儀式」のほうが安心して行動できます。
どうしても嫌がる日が続くときの対処法
・担任の先生に「最近ちょっと朝しぶってます」と一言伝える(先生もサポートしてくれる)
・「〇〇が嫌って言ってるみたいで…」とさりげなく原因を探る
・場合によっては“休ませる”のも正解(親の判断で安全確保できる)
⚠️ 無理に引きずって連れて行くと、「園=怖い場所」という記憶がつきます。泣いていても“安心感を保ったまま”送り出すことが大切です。
おわりに:泣くのは「頑張ろうとしている証拠」
朝泣く子を見ると「うちの子だけ…」「私はダメな親なのかな」と感じる方もいますが、むしろ“頑張っているから泣いている”のです。
泣いてもいい。ぐずってもいい。
大事なのは「最終的に行けた」「親が寄り添ってくれた」という記憶です。
行けた日はしっかり褒めて、行けない日は「そんな日もあるよ」とゆるく構える。
その積み重ねが、子どもの“心の筋力”を少しずつ育てます。
今日もよく頑張っています。あなたも、あなたの子どもも。
