【癇癪が止まらない子にイライラしない方法】原因と落ち着かせるコツを専門視点で解説
「ギャー!!」「イヤだ!!」「うわああああああ!!」
3〜6歳の癇癪(かんしゃく)は、泣くだけでなく叫ぶ・暴れる・物を投げるなど激しいこともありますよね。
冷静に対応しようと思っても、長時間続くとママの方が限界を迎えてしまうことも…。
「なんでこんなに怒るの?」「どうやって止めたらいいの?」と悩むのは当然です。
この記事では、癇癪が止まらない子への接し方を、児童発達支援の現場で働く筆者の経験も交えて解説します。
「イライラしない方法」「落ち着かせるコツ」 にフォーカスしているので、今日からすぐ試せる内容になっています。
癇癪が止まらないのは「親の言い方が悪いから」ではない
まず大事なのは、癇癪がひどいのは「しつけ不足」でも「親の対応が間違っている」わけでもないということです。
子どもは感情のコントロールが未発達なため、我慢が限界を超えると“脳のスイッチ”が切り替わってしまう のです。
- 感情が爆発している状態は「戦う or 逃げるモード」
- 理屈や注意の言葉は一切届かない
- 放っておくとさらに過激になることもある
だからこそ、「落ち着かせる」ことを優先する必要があります。
癇癪が起こるよくある原因
- 思い通りにならない(順番・おもちゃ・負けたなど)
- 急な予定変更や中断(もっと遊びたい・帰りたくない)
- 疲れている・眠い・空腹
- 親の言葉が攻撃的に聞こえた(注意された・否定された)
一見「わがまま」に見える行動も、ほとんどは本人なりの理由があります。
癇癪の「前触れサイン」を見逃さないことが大事
癇癪は突然始まるように見えて、実は以下のような前兆があります。
- 表情が強張る・眉間にしわが寄る
- 「いや!」「やだ!」「やめて!」が増える
- 手や足をバタバタし始める
この段階で対応できれば爆発を防げることが多いです。
癇癪が始まったら叱るより「安心させる」対応を
癇癪中は理屈が通じないため、「落ち着かせること」を優先します。
● 効く声かけ例
- 「嫌だったんだね」「悔しかったんだよね」 → 気持ちの代弁
- 「落ち着いたら話そうね。ママここにいるよ」 → 安心の宣言
- 「まずギュッてしようか」 → スキンシップも有効
やってはいけないNG対応
- 「そんなことで泣かないの!」と否定する
- 「もう知らない!」と突き放す
- 「いい加減にしなさい!」と怒鳴る
これらは一時的に黙ることはあっても、根本的な解決にはなりません。
むしろ「泣く=悪いこと」と思い込み、自己肯定感が下がってしまうことも。
ママがイライラしないための対策
● 物理的に距離をとる
「すぐ横にいなくてもOK」な状況なら、少しだけ離れて気持ちを落ち着かせましょう。
● 「この子は感情の練習中なんだ」と捉える
癇癪は「わがまま」ではなく「感情の練習」。
そう思えると、怒りよりも「よしよし頑張ってるな」という目で見られるようになります。
癇癪が落ち着いた後の声かけが一番大切
癇癪が収まったタイミングで伝えるべき言葉は、「叱ること」ではなく 「気持ちを整理すること」。
- 「さっきは怒りたかったんだよね」
- 「悔しかったんだよね」
- 「次はこうするといいかもね」
“感情リセットのサポート” をしてあげるだけで、癇癪は少しずつ減っていきます。
まとめ:癇癪は「親を試している」のではなく「助けてのサイン」
- 癇癪は「感情が溢れてどうしていいかわからない状態」
- 怒鳴るより「安心させる方が早く落ち着く」
- 感情を代弁し、落ち着いた後に振り返りをすることで改善していく
完璧に対応できなくても大丈夫。
ママが「どうしたらいいかな?」と向き合おうとしている時点で、十分すぎるほど素晴らしい関わりです。
今日も癇癪に向き合ったあなた、本当にお疲れさまです。
あなたの優しさは、必ず子どもの心に届いていますよ。
