【3〜6歳の子どもが言うことを聞かない時の原因と対処法】怒らずに動いてもらう声かけ術
3〜6歳の子どもが言うことを聞かないとき、「なんでうちの子だけ?」「こんなに言ってるのに全然伝わらない…」と悩んでしまうことはありませんか?
特に幼児期は「自我が強くなる時期」でもあるため、ママがどれだけ優しく言っても聞いてくれなかったり、反抗的な態度を取られたりするものです。
この記事では、3〜6歳の子どもが言うことを聞かない原因と、怒らずに動いてもらうための声かけ術を、児童発達支援の現場で働く筆者の経験も交えてご紹介します。
子どもが言うことを聞かないのは「反抗している」わけではない
まず知っておいてほしいのは、子どもが言うことを聞かないのは「親を困らせたいから」ではありません。
脳や感情の発達がまだ未熟なため、「やりたくない」「今は気分じゃない」と思った時、自分の感情をうまくコントロールできないだけなのです。
- 注意されると余計に反発してしまう
- 「今すぐやめなさい」と言われるとパニックになる
- 自分の気持ちを言葉で伝えられないため、泣く・逃げる・怒ることで表現してしまう
このような状態は「正常な発達過程」でもあります。
まずは「聞かない=悪い子」ではなく、「今はまだうまく気持ちを切り替えられないだけ」と理解しておくことが大切です。
年齢別に見る「言うことを聞かない」の特徴
3〜6歳といっても、年齢によって言動や対応方法は少し変わります。
3歳:イヤイヤ期の延長
- なんでも「自分でやりたい」気持ちが強い
- 否定されるとすぐに泣く・怒る
4歳:言葉は達者だが感情は未発達
- 「わかっていても行動できない」ことが増える
- 理屈を言っても響かないことが多い
5〜6歳:自尊心が芽生え、命令口調が嫌いになる
- 「ちょっと待って!」が口癖になる
- 子ども扱いされると反発する
怒らずに動いてもらう声かけ術【具体例付き】
感情的に怒ってしまうと、子どもは萎縮するか、反発するかのどちらかになります。
大切なのは「どう伝えるか」。声のトーンや言い方を工夫するだけで、子どもの反応は大きく変わります。
1.「命令」ではなく「提案」にする
✖「早く片付けて!」
〇「お片付け競争しようか?ママとどっちが早いかな〜?」
2.「ダメ!」よりも「〜してくれると助かるな」
✖「そんなことしないで!」
〇「それより、こうしてくれるとママ助かるな」
3.「選択肢を与える」
✖「歯磨きしなさい!」
〇「歯磨きはママとする?1人でする?」
4.「クッション言葉」を入れる
✖「お風呂入るよ!」
〇「そろそろお風呂の時間だね。あと1回だけ遊んでからにしようか」
子どもが動けない時の「3つの原因」
子どもが言うことを聞かない時、実は理由が隠れています。
- 今やっていることに集中している
- 気持ちの切り替えがまだできていない
- 疲れている・眠い・空腹
こうした状態のまま注意しても、聞く余裕がありません。
まずは「気持ちを受け止める」一言が大切です。
どうしても聞かない時の「最終手段」
- 「ママは○○してくれると嬉しいな」と気持ちを伝える
- それでもダメなら「じゃあママ先にやっておくね」と少し放っておく
- できた時に必ず「ありがとう」「助かったよ」と伝える
完璧な対応ではなく、「感情的に怒らない習慣」を続けることが何より大事です。
まとめ:言うことを聞かないのは「成長の証」
子どもが言うことを聞かないのは、感情が育ってきた証拠でもあります。
- 「今はうまく切り替えられないだけ」
- 「聞かない=親が悪いわけではない」
- 「伝え方を変えるだけで反応は大きく変わる」
今日からぜひ、怒る前に「一言受け止めてから伝える」声かけを試してみてください。
ママの声のトーンが変わるだけで、子どもの心も行動も少しずつ変わっていきます。
