【完全ガイド】発達障害とは?種類・特徴・グレーゾーン・支援方法までやさしく解説
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子育て・発達障害・習い事の悩み解決ブログ
コミュニケーション・言語発達障害(SLI / 発達性言語障害)は、「言葉がなかなか出てこない」「質問にすぐ答えられない」「会話が続かない」といった特徴が見られる発達障害の一種です。周りからは「恥ずかしがり屋」「わざと黙っている」「考えていないだけ」と誤解されがちですが、決して怠けているわけではありません。
頭の中では理解できていても、「言葉として組み立てる」「適切な表現を選ぶ」といった言語処理がうまくいかず、伝えたい気持ちと言葉の間に“タイムラグ”が生まれるのです。
大事なのは、「話さない子」ではなく、「話すためのステップが必要な子」として関わることです。本記事では、SLIの子への支援を「家庭」「学校・園」「感情面」の3つに分けて紹介します。
| 困りごと | NG対応 | 正しい支援 |
|---|---|---|
| 質問しても黙ってしまう | 「なんで答えないの?」 | 選択肢を2つに絞って聞く(りんご?バナナ?) |
| 伝えたい言葉が出てこない | 代わりにすぐ親が答える | 「○○のこと?」「こう言いたいのかな?」と補助する |
| 会話が一言で終わる | 「もっとちゃんと話して」 | 「それでどうなった?」「楽しかった?」と質問をつなげる |
言い間違いや文法の誤りをすぐに直すのではなく、「伝えようとした気持ち」を評価することが大切です。
| NGな声かけ | 正しい声かけ |
|---|---|
| 「ちゃんと話して」 | 「ゆっくりでいいよ」「言葉じゃなくても指さしでもOKだよ」 |
| 「もっと説明して」 | 「どこで?」「だれと?」「楽しかった?悲しかった?」と質問を分ける |
| 「ありがとうは?」「ごめんねは?」 | 「“ありがとう”って言うと相手が喜ぶよ」と理由も添えて教える |
| 状況 | サポート例 |
|---|---|
| 友達の会話に入れない | 教師がさりげなく間に入って「○○ちゃんも昨日○○したんだって」とつなげる |
| トラブル時に言い返せない | 「いやだ」「やめて」の練習をロールプレイで行う |
| 一人で遊びがち | 「一緒にできる遊び」を大人がセッティングする(カード・ブロックなど) |
黙っている子に対して「無視しないで」「返事くらいしなさい」は逆効果です。
親や先生が全部言ってしまうと、子どもが発言しなくても通じる環境ができてしまいます。
→「◯◯って言いたいの?」「ここまで自分で言ってみようか」と、一部だけ補助するのが理想です。
コミュニケーション・言語発達障害(SLI)の子は「話さない子」ではなく、「話し方を学ぶ順番が必要な子」です。
大人が「話せない子」ではなく「話す力を育てる途中の子」として接することで、子どもは安心して自分の気持ちを表現できるようになります。